2023/04/20 2023/10/21
【安全衛生・人事労務担当者向け】有機溶剤の掲示(2015年改正について)
皆様の職場では、屋内で有機溶剤を使用されていますでしょうか?また、有機溶剤による中毒が発生した場合の応急処置などについて、作業中の労働者が簡単に情報を得ることができるよう、見やすい場所に掲示されていますか?
こちらは法令に規定されていますので、掲示があると思います。
では、その掲示物を最後に更新したのはいつだったか覚えていますか?もしもその掲示物が平成27年1月(2015年1月)以前のものであるなら、問題が生じる可能性がありますので、注意が必要です。
2015年の救急蘇生のガイドラインの改訂により有機溶剤に関する掲示が変更されました。
救急蘇生に関する基本のガイドラインは「JRC蘇生ガイドライン」となりますが、2015年に改訂されました。ただし、現在は「JRC蘇生ガイドライン2020」が最新版となります。そのため、有機溶剤の掲示については、救急措置の一部が変更される必要がありました。
有機溶剤の掲示については、有機溶剤中毒予防規則の24条に規定があります。
有機溶剤中毒予防規則(掲示)第二十四条 事業者は、屋内作業場等において有機溶剤業務に労働者を従事させるときは、次の事項を、見やすい場所に掲示しなければならない。一 有機溶剤により生ずるおそれのある疾病の種類及びその症状二 有機溶剤等の取扱い上の注意事項三 有機溶剤による中毒が発生したときの応急処置四 次に掲げる場所にあつては、有効な呼吸用保護具を使用しなければならない旨及び使用すべき呼吸用保護具イ 第十三条の二第一項の許可に係る作業場(同項に規定する有機溶剤の濃度の測定を行うときに限る。)ロ 第十三条の三第一項の許可に係る作業場であつて、第二十八条第二項の測定の結果の評価が第二十八条の二第一項の第一管理区分でなかつた作業場及び第一管理区分を維持できないおそれがある作業場ハ 第十八条の二第一項の許可に係る作業場(同項に規定する有機溶剤の濃度の測定を行うときに限る。)ニ 第二十八条の二第一項の規定による評価の結果、第三管理区分に区分された場所ホ 第三十二条第一項各号に掲げる業務を行う作業場ヘ 第三十三条第一項各号に掲げる業務を行う作業場
そして、上記のように、救急措置の部分が改正されました。
以下が通達です。
有機溶剤中毒予防規則の規定により掲示すべき事項の内容及び掲示方法を定める等の件の一部を改正する件(平成26年厚生労働省告示第401号)
有機溶剤中毒予防規則の規定により掲示すべき事項の内容及び掲示方法を定める等の件の一部を改正する件の適用について
①被災者を寝かせるための体位が回復体位になりました。
②口の中の異物を取り除くことが削除され、消防機関への通報を行うこととなりました。
③人工呼吸を行うとされた部分の言葉が変わりました。
有機溶剤を取り扱う事業者の皆さまへ:平成27年1月1日から掲示の内容が一部変わります
こちらが、2015年改正後の掲示の例です。
まとめ
労働衛生コンサルタント事務所LAOは、化学物質の自律的管理について、コンサルティング業務を行っております。
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