2023/04/15 2023/04/27
【安全衛生担当者向け】個人サンプリング法と通常の作業環境測定結果とどのくらい違うのか
従来の作業環境測定(A測定とB測定)と個人サンプリング法(C測定、D測定)についてお話をしてきました。
ここで気にならないでしょうか。
個人サンプリング法と通常の作業環境測定結果とどのくらい違うのかと。
今回はそのような話をさせていただきます。
実は、個人サンプリング法と通常の作業環境測定結果とどのくらい違うのかについては、資料があります。
引用:作業環境における個人ばく露測定に関する実証的検証事業(平成22年度~平成25年度)中央労働災害防止協会労働衛生調査分析センター
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000183601.pdf
上記より引用しました。
この図を非常に簡単に説明します。
縦軸の個人のばく露濃度と横軸の作業環境の濃度の目盛りの幅は同じです。
したがって、個人のばく露濃度と作業環境の濃度が同じであれば、45度の角度の直線になるはずです。
そして、一マスは正方形ということになります。
上側に位置する場合、個人サンプリング法の方が従来法よりも高い測定結果を示します。
下側に位置する場合、重愛豊の方が個人サンプリング法よりも高い測定結果を示します。
図に記載されている結果によれば、仕上げ研磨、吹き付け塗装、アーク溶接では個人サンプリング法がよりきちんと把握できることが分かります。
特に、溶接ヒュームの個人ばく露測定においては、個人サンプラーの使用が合理的であると言えますね。
これらを考慮して、どの環境測定法を選択するか考えていかねばなりません。
まとめ
中災防のデータより、従来法と、個人サンプリング法との測定値の関係を示しました。仕上げ研磨、吹き付け塗装、アーク溶接は、個人ばく露測定・個人サンプリング法の方がきちんと把握できることになります。
これらを考慮して、どの環境測定法を選択するか考えていかねばなりません。
労働衛生コンサルタント事務所LAOは、化学物質の自律的管理について、コンサルティング業務を行っております。
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