2023/10/15 2023/10/19
【資格】ファイナンシャルプランナー (FP)資格を医師が取得するメリットについて解説
ファイナンシャルプランナー(以下、FP)という資格をご存じでしょうか?おそらく多くの方が聞いたことがあるかと思います。
私は、CFP(Certified Financial Planner)、FP1級(FP協会)、FP1級(きんざい)の資格を取得しています。インターネットで検索すればさまざまな情報が手に入るため、個人的な主観に基づくお話をしたいと思います。
ファイナンシャルプランナー (FP)資格とは
ファイナンシャルプランナー (FP)受験の動機について
まず、なぜFPの勉強を始めたのかについては、2つの理由があります。
①キャリアコンサルタントの勉強をしている中で、FPの資格を取得しておくべきであると聞いたからです。
②クライエントがある日、大きな病気や重い障害となった場合に、マネープランやライフプランを見直す必要が生じることがあり、マネープランの見直しにおいてはFPが得意なためです。
しかし、確かにキャリアコンサルタントを行っていく中で、障害や疾病、休職などを転機としてマネープランの見直しを検討した方がよい方もおられますが、産業医から「マネープランの見直しをしませんか?」と提案するのも変ですよね。
産業医の属性では、対応しづらい部分です。しかし、産業医や事業者からFPへリファー(紹介)すればいいだけの話ですし、リファーするにも、FPの仕事内容を理解していると連携しやすいです。
そして、実は3つ目の理由もあります。
それは、勉強しているうちに、これは自分のために役に立つと思ったからです。
ファイナンシャルプランナー (FP)の資格の種類
ファイナンシャルプランナー(以下、FP)という資格は聞いたことがあるが、お金にまつわる資格のようだが内容はよくわからないという方は多いかと思います。FPは、正式名称をファイナンシャル・プランニング技能検定といい、技能検定なので試験があります。金融資産運用、不動産、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、タックスプランニング、相続・事業承継の6科目について問われます。
FPの資格は少し複雑で、「ファイナンシャル・プランニング技能検定」の1級から3級と、CFP、AFPという、民間の日本FP協会が認定する資格があります。以下のHPが、理解するためによいでしょう。このブログでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定」の1級から3級をFP1級、FP2級、FP3級と呼ぶこととします。
FPの資格と検定の種類
日本FP協会の資格(CFP®・AFP)とFP技能士の関係
FPとしての力量を測ったり、FPとしての実績や信頼を示すものとして、一般的に普及している資格や検定には、NPO法人 日本FP協会が認定する「CFP®資格」(上級資格)および「AFP資格」と、国家検定であるFP技能士(1~3級)があります。日本FP協会では、AFP資格の認定要件としてAFP認定研修の修了と2級FP技能検定の合格を必須としています。
非常に簡単に言うと、FP3級がもっとも初歩的なFP資格です。
FP2級とAFPが同レベルです。
最上位の資格がFP1級とCFPであり、難易度は同レベルかなと思いますが、こちらについては、意見が割れます。
さらに、FP1級が2種類あったりしますが、2つのFP1級はどちらも同じ難易度、評価かと思います。
今回は、FP2級、AFP、CFPとFP1級について詳細を解説いたします。
FP2級、AFP、CFPとFP1級
まず、FP2級についてですが、勉強する価値があります。ただし、FP2級を取得しただけでは転職などに直接的な利点があるかどうかは難しいと思います。しかし、FP2級の内容は非常にバランスが取れており、社会人として基本的に知っておくべき内容だと思います。
そのため、私は、FP2級に合格した後にCFPを取得しようと思いました。
CFPはAFPという上級資格です。CFPとAFPの関係については、インターネット上にたくさんの情報があると思いますので、そちらをご覧ください。
2つのファイナンシャル・プランニング 技能検定 1級(FP1級)資格
FP1級の正式名称は「1級ファイナンシャル・プランニング技能士」となります。この資格は厚生労働省の技能検定という位置づけです。さらに、FP1級には2つの種類があります。「資産設計提案業務」と「資産相談業務」ですが、これらは異なる運営主体によって運営されています。
一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい)は「資産相談業務」を、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)は「資産設計提案業務」となります。
参考
一般社団法人 金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級
https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/1kyu/index.html
日本FP協会 FP技能検定
https://www.jafp.or.jp/exam/
FP1級は厚生労働省が認定する技能検定であり、試験に合格した後は更新の必要はありません。そして、二種類あるFP1級はどちらも「FP1級」の資格ですので、受験者の多くはどちらか一方の試験を受けます。私は両方の試験を受けました。
なぜ両方の試験を受けたのかというと、最初にFP協会の「資産設計提案業務」に合格した後、ある元銀行関係の方から「FP1級の評価では面接のあるきんざい(の資産相談業務)が重視される」という話を聞きました。そのため、資産相談業務の試験も受けることにしました。しかし、後に金融業界の他の方々に尋ねても、そんな評価の差はないとのことでした。結局、FP1級の評価はどちらの種類も同じようです。
資産設計提案業務と資産相談業務のFP1級試験の違いをわかりやすく解説
FP1級に関しては、「資産設計提案業務」と「資産相談業務」がありますが、この二つの試験に関しては、他のサイトが詳しくていいかと思いますがざっくり解説します。
①資産設計提案業務
FP協会が主催するFP試験は、実技試験ですが、ペーパーテスト形式です。
合格率は70-90%台程度なので過去問をしっかりやっていれば受かると思います。
過去問は定番の学習方法ですので、それを活用しましょう。過去問は3回解くことをおすすめします。
1級FP技能検定 実技試験(資産設計提案業務)精選過去問題集
FPK研修センター株式会社
②資産相談業務
一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい)が主催する試験です。この試験は口述試験です。
まず、最初に問題を読んで分析します。その後、試験官からの質問に答えていきます。
ありがちですが、受験時に、なぜ自分がここに来てしまったのかと後悔しました。
かなり難しい質問だったと思います。
「不動産の売却を提案いたします。」とか言ったような気がします。
はい、完全に不合格だと思いましたが、なんとか受かっていました。
問題集は、定番のこちらでしょう。
FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集
きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センター
ファイナンシャルプランナー (FP)資格の医師の取得メリットについて解説
医師のFP資格の取得のメリット
医師のFP資格の取得のメリットですが、特に医師は税金、金融の知識を学ぶ機会が乏しい場合が多いので役に立ちます。以下のような面でメリットがあります。
マネーライフプランについて自分で考えることができる
税金がどのように計算されるのか理解できる
事業承継についてもわかる
自分の保険について理解できる
金融商品について理解できる
不動産についての知識がつく
保険や金融の専門家の人とプロとしてのつながりができる。
その他にも多数あります。これらは、知らないのと知っているのでは大違いです。
まとめ
今回はFP資格について解説しました。医師の皆様には、FP2級までの勉強はお勧めします。非常に役立つ資格です。FP2級の内容は非常にバランスが取れており、社会人として知っておくべき内容が含まれています。
FPの資格は制度が複雑なため、他のサイトで詳しく説明されていますので、ぜひチェックしてみてください。
特に、医師の方々は税金や金融に関する知識を学ぶ機会が乏しいことが多いため、FP資格は非常に役立ちます。保険やマネープランについても知識を持っておくことは重要です。
労働衛生コンサルタント事務所LAOでは、産業医・顧問医の受託をお受けしております。労務管理と一体になった産業保健業務を多職種連携で行います。