事務所LAO – 行政書士・社会保険労務士・労働衛生コンサルタント・海事代理士

【資格取得】2019年の公認心理師受験についての所感、試験の内容などの忘備録

今回は、私が公認心理師を受験した時のお話をしたいと思います。

公認心理師の受験についての所感、忘備録

私が公認心理師を受験したのは、2019年です。私が受験した時の合格率は46.4%でした。
今回は、公認心理師試験の内容についてお話したいと思います。

 試験内容について

公認心理師試験は年に1回行われますが、その試験形式は記述式のみです。
一方、臨床心理師の試験については、私は受けたことはありませんが、記述と口述の2つの試験形式があるようです。

キャリアコンサルタント試験には実技試験があります。この実技試験は口述ではなく、実際の技術を実践するものです。知識を口頭で答えるだけではないレベルの実技が求められます。キャリアコンサルタントにおいて、特に2級と1級では実技が非常に重要な要素であり、ハードルが高いです。

公認心理師試験の出題基準は、「公認心理師試験出題基準・ブループリント」としてまとめられています。この出題基準は一般的にはブループリントと呼ばれています。

令和5年版 公認心理師試験出題基準・ブループリント 一般財団法人日本心理研修センター

 

 資格予備校について

私は資格予備校の講義を受けましたが、とても役立ちました。当時はまだGルートの初期段階で情報が限られていましたが、予備校は情報を集めて分析しており、本当にプロフェッショナルでしたね。

講義内容もきちんとブループリントに沿っていました。
正直に言えば、予備校の講義を受けていなかったら、試験に合格するのは難しかったと思います。

医師国家試験で出題されそうな問題も一部出題されますが、全体の10%程度だったと思います。特に事例問題や倫理に関連する問題は、医師国家試験で出題されるようなものでした。「人体の構造と機能及び疾病」「精神疾患とその治療」についても医師は得意でしょう。

ちなみに、キャリアコンサルタントの学科試験の範囲で公認心理士試験への出題がかぶるのも10%程度だと思います。

私はこれまで、理学療法士や柔道整復師、看護大学で講師としてかかわり、さまざまな国家試験を目にしてきましたが、公認心理師の試験問題は医療職の中でも独特なものだと感じます。しかし、今後は心理学科を卒業した方が主な受験者となるため、予備校を利用せずに受験する人も増えるのではないかと思います。


医師と公認心理師のダブルライセンス取得者

Gルートで公認心理師を受験する場合には、「公認心理師現任者講習会」という講習会を受けなければならなかったのですが、こちらの参加者には、ぼちぼち医師がいました。パーセンテージはわからないです。

また、公認心理師協議会の講習にも、医師は結構出席してますね。
公認心理師と一緒に仕事をしていくために、公認心理師への仕事理解が深まることは良いことだと思います。

全然、あてにならない数字ですが
公認心理師協会の講習会において、グループスタディで5人組に編成された場合、5回に1回、Drが混ざる感じです。Drと名のっていないだけかもしれませんが。計算上25人に一人、4%といったところでしょうか。

カウンセリングの技量に関して

特に、Gルートで実務経験だけで受験された方の中には、カウンセリング経験があまりない方もいるようです。

公認心理師の実務経験には、「心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと」も含まれているため、必ずしもカウンセリングを行っていることが要件ではないのです。

公認心理師法(定義)
第二条 この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

e-Gov 公認心理師法

しかし、カウンセラーとして名のる上で、来談者中心療法について何も知らないというのは問題です。
Gルートを経て公認心理師になられた方で、来談者中心療法や精神医療に触れた経験のない方は、どこかで実技を学ぶ機会を持つことが望ましいと思います。

 まとめ

公認心理師の受験には、出題基準がブループリントという文書に記載されています。
受験回数を重ねた結果、問題の傾向がだいたい分かってきたのではないかと思います。

医師が何の対策もなしに受験しても、合格することは難しいレベルの問題です。
また、Gルートの受験の経過措置が終了したため、今後の合格率が気になるところですね。

 

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この記事を書いた人

清水 宏泰

1975年生まれ。公衆衛生分野の専門家。現在はさまざまな組織の健康問題を予防するためにLAOにて行政書士・社労士・労働衛生コンサルタントとして活動しています。主に健康、心理系、産業保健の情報について発信していきます。

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