事務所LAO – 行政書士・社会保険労務士・労働衛生コンサルタント・海事代理士

化学物質の管理を解説

2023/05/14 2023/05/14

【まとめ】じん肺健診と事後措置の流れと抑えるべきポイントを法令に基づき、わかりやすくまとめました。

「じん肺健診は難しい」という話がありますが、実際には条文が複雑であることと、労働安全衛生法の健康診断と全く流れが違うので、とっつきにくいのだと思われます。
今回は時系列で解説いたしました。きっとじん肺健診の流れを理解できるかと思います。

じん肺健診と事後措置の流れと抑えるべきポイントを法令に基づき、わかりやすく解説

じん肺法は労働安全衛生法の健康診断ではなく、じん肺法による健康診断です。

職域領域の健康診断は、労働安全衛生法に定められていますが、唯一の例外がじん肺健診になります。じん肺健診は、じん肺健診はじん肺法によります。まずは、基本となる労働安全衛生法の健康診断についておさえましょう。
この記事に、通常の労働安全衛生法に基づく健康診断について解説しています。

 じん肺健診の対象者

じん肺健診において、事業者にとって非常に重要なのが、じん肺健診の対象者です。
健康診断に関しては、健康診断を行う医療機関にお任せすれば、法令通りに進むと思われます。
しかしながら、じん肺健診の対象者については、健康診断を受託する医療機関が調査するものではないため、事業者が把握する必要があります。

法令に基づく、じん肺健診の種類とその流れ

では、じん肺健診の対象者がもれなく決定して、健康診断を診療所等へお願いしました。
その後、どのような健康診断が行われるのでしょうか。
こちらも、法令で詳細に定められており、1回から3回の健康診断が行われます。
このブログでは、この3回の健康診断を、一時健診、二次健診、合併症に関する検査と表記しておりますが、このブログだけでの呼び方ですのでご注意ください

じん肺健康診断は就業時健康診断、定期健康診断、定期外健康診断、離職時健康診断に分かれます

じん肺健診を実施するタイミングにより、じん肺健康診断は就業時健康診断、定期健康診断、定期外健康診断、離職時健康診断に分かれます。
これらを実施する要件については知っておきましょう。

じん肺健診の問診票について 

じん肺健診において、非常に有名で汎用される問診表があります。
じん肺審査ハンドブックは、昭和54年6月のものですが、法令の書式もあり、この問診票を使わざるを得ない場合もあるでしょう。
皆様がもし、じん肺健診を受けられているのであれば、受診している医療機関はこの問診表をきちんと活用されていますでしょうか。

じん肺健診における、「じん肺の所見あり」について

じん肺健診においては、「粉じん作業についての職歴の調査及びエックス線写真」を最初の健康診断(一次健診)として行われます。そして、胸部のエックス線写真に「じん肺の所見あり」となるかが重要になります。
この「じん肺の所見あり」となる胸部のエックス線写真の状態については知っておきましょう。

じん肺健診の事後措置について

じん肺の健康管理手帳においては、医師の意見を述べる医師は、事業者が自由に選択できました。
一方、就業上の措置については、「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」を参照して医師が意見を述べる場合がほとんどでしょう。
ただし、じん肺健診は法令上、行政が関与する特殊な手続きになり、就業上の措置も別のものとなります。

じん肺の健康管理手帳について 

粉じん作業に関する情報は、健康管理手帳に記載されていますので、確認しましょう。
健康管理手帳については、退職後にも申請が可能です。
健康管理手帳の交付要件は、管理2または3(イまたはロ)となっています。
健康管理手帳の制度については、以下で解説しています。

 まとめ

この記事は、じん肺健診について解説しました。じん肺健診の対象者や法令に基づく健康診断の種類や流れ、じん肺の所見ありの判断方法や事後措置、そして健康管理手帳の制度についての記事の概要をまとめました。
じん肺法は条文の構造が複雑なのですが、しっかり条文を抑えていけば難しくないでしょう。

 

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この記事を書いた人

清水 宏泰

1975年生まれ。公衆衛生分野の専門家。現在はさまざまな組織の健康問題を予防するためにLAOにて行政書士・社労士・労働衛生コンサルタントとして活動しています。主に健康、心理系、産業保健の情報について発信していきます。

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