事務所LAO – 行政書士・社会保険労務士・労働衛生コンサルタント・海事代理士

【まとめ】産業医のキャリアアップにつながる資格と多職種連携でかかわる職種について

今回、私が勉強して取得した資格に関する情報、および一緒にお仕事をした方々の資格についてお話ししたいと思います。
私が産業医なので、産業医からの視点になるかと思います。また、ダブルライセンスやトリプルライセンスといった、複数の資格の組み合わせについても触れていきたいと思います。

産業医のキャリアアップにつながる資格と多職種連携でかかわる職種について

多職種連携のために、いろんな勉強をしてみましょう。

私は約20年前に産業医としてのキャリアをスタートしましたが、最近の産業保健は法定の業務に加えて、人事労務担当者と協力して、様々な職種の方と連携して業務に取り組むことが増えています。明らかに、時代とともに産業保健の内容が変化しています。

また、公害等が注目された時代に比べて、化学物質の管理に関する状況が良くなったため、職場における化学物質管理があまり注目されなかった時期もありましたが、最近では化学物質の自主管理が提唱され、再び化学物質の管理に対する取り組みが盛んになっています。私自身は公衆衛生の医師ですので、様々な職種と連携し協力することが日常茶飯事であり、ある意味で連携のプロと呼ばれることもあるかもしれません。

キャリアコンサルタントについては後ほど、お話しますが、キャリアコンサルティングにおいては、「自己理解」と「仕事理解」という言葉が使われます。「仕事理解」とは、進路や職業・職務、キャリア・ルートの種類や内容を理解することを指します。多職種連携においては、連携する相手の職業・職務・能力を理解することも重要であり、連携する相手の仕事理解が必要になります。そのためには、その職業や職務について勉強することが必要です。

産業医と連携する職種、資格の取得について(各論)

では、このような時代の変化の中で、産業医が自身のスキルを向上させるためには、どのような勉強が必要でしょうか。また、産業医が新たにできることを増やすためには、どのような職種と連携できるのか、そしてそのためにはどのような勉強が必要でしょうか。今回は、私が知っている職種や資格に関する情報をお話ししたいと思います。

もし資格取得に興味を持ち、実際に資格を取得して活動される場合、これまで気づかなかったことが見えてくるでしょう。また、様々な職種に従事する方々の集まりに参加することで、活動範囲が広がることもあります。産業医としては、自身のスキルアップに取り組み、多様性を持ちながら専門性を高めていくことが重要です。


① 医師のための資格である専門医

まず、医師のキャリアは、卒後5年目まではある程度決まっています。卒業後は臨床研修医を修了し、その後、専門医の取得を目指すことが一般的です。
医師が産業医として、専門医等の取得を目指す際の参考になる情報をまとめてみました。
国家資格や技能検定については次の項をご参照ください。

専門医系
①日本産業衛生学会専門医・指導医
②社会医学系専門医・指導医


医師に限らないさまざまな学会が認定する専門家
③公衆衛生専門家(日本公衆衛生学会)
④衛生学エキスパート (日本衛生学会)


② 医師向けの資格である専門医ではない、他の国家資格や技能検定についての情報

医師のキャリアについては、つい専門医に目が向きがちですが、専門医以外はいかがでしょうか。私は、医師に限らず、これまで関わった方々の話を聞き、面白そうだと思える分野や接点がある場合は、とりあえず勉強してみるようにしています。

産業医も、今までの労働衛生だけでなく、労務管理の知識を有していることはもちろん、向き合う従業員の方のキャリアを考慮して、労働衛生・産業保健を実施していかねばならないと考えています。

そして、FPに関しては、産業保健の現場で役に立つかもしれないと思って勉強したのですが、実際は現場での利用が難しかったです。ただ、産業保健以外での活動においては、非常に有用だと感じています。このように、想定した効果ではない部分で有用性である場合があります。
以下の国家資格や技能検定についての記事をまとめました。

労働衛生コンサルタント
社会保険労務士
行政書士
ファイナンシャルプランナー(FP)
キャリアコンサルタント
海事代理士
作業環境測定士
公認心理士



③ キャリアコンサルタントとの連携について

前述しましたが、キャリアコンサルタント(通称、キャリコン)と産業医の連携については、産業保健分野において非常に有用だと考えています。私はキャリアコンサルタントと一緒にお仕事をするために、産業医はキャリアコンサルタントとなるべきだと思います。キャリアコンサルタントとの協働は、特にメンタルヘルス分野において有効な手段となり得るだけでなく、組織改善や生産性の向上にもつながります。

そもそも、キャリアコンサルタントという職種について、ご存じない方も多いかと思いますので、初歩的なところからまとめてみました。




キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント 厚生労働省

 

複数の属性があることによるメリット・デメリット

①資格による相乗効果

これはメリットになります。実は、というか想定できますが、ダブル、トリプルライセンスで、相乗効果がある資格があります。医師と社会保険労務士・労働衛生コンサルタントのトリプルライセンスは非常に相性が良いのです。産業保健で生きてゆく方にはよいキャリアプランの一つだと思います。

また、最近感じているのですが、行政書士と産業医もここぞというときに非常に役に立つことがわかりました。

②士業属性の場合、開業形態に注意が必要です

産業医と社会保険労務士は非常に相性がいいですが、士業には開業に際して、独特のルールがあります。
例えば、産業医事務所を株式会社の形式で設置している場合、その株式会社がある事務所では原則、社会保険労務士事務所は開設できません。これは、他の士業、行政書士にも当てはまります。

士業については、開業や、他の事務所と併存できる要件が細かく定められているため、注意が必要です。
社労士においては、社会保険労務士連合会に、行政書士であれば行政書士会の支部に確認しましょう。

例えば、上記の産業医事務所の株式会社と、社会保険労務士事務所を開設したい場合は、特殊な事務所の作りである等の例外的な場合でなければ、2つの事務所を準備しなければなりません。特に、株式会社、医療法人、社会保険労務士法人、行政書士法人などの、「法人」が絡む場合には注意が必要です。

以下に記事をまとめましたので参考にしてください。




 まとめ

今回は、産業保健分野で活動する場合に産業医と連携する職種、資格の取得について解説しました。
私の経験では、資格の取得はお仕事で声がかかった時に必要だから取得するでは遅い気がします。お声がかかったときにすでに持っているのが理想ですね。
それぞれのプロフェッショナルの皆さんはすごいエネルギーで勉強されています。きっといい刺激になると思います。
産業医の先生は、ダブル・トリプルライセンスをめざしてみるのはいかがでしょうか。

労働衛生コンサルタント事務所LAOでは、産業医・顧問医の受託をお受けしております。労務管理と一体になった産業保健業務を多職種連携で行います。

お問い合わせはこちらからお願いいたします。

この記事を書いた人

清水 宏泰

1975年生まれ。公衆衛生分野の専門家。現在はさまざまな組織の健康問題を予防するためにLAOにて行政書士・社労士・労働衛生コンサルタントとして活動しています。主に健康、心理系、産業保健の情報について発信していきます。

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